Xへの投稿は、開発時間を奪うと思っていた
MacからAIへ指示すると、Synology NAS上のNode-REDとLinux上のWebアプリの両方へ修正が入る。X投稿を締切と壁打ちに変え、一人で進める複数の開発が少し前へ進みやすくなったという、本人の未計測の実感を記録します。
一人開発に、締切と壁打ち相手が入った
Xへの投稿を続けるようになって、意外な変化がありました。記事に時間を取られて開発が遅くなると思っていたのに、ぼくの中では開発が少し速くなりました。
ぼくは、これまでSNSを継続した経験がありません。何年も見る専門で、Xも最近になって見始めた程度です。それでも、自分が工場で作ってきたものを発信したいと思いました。いつか誰かの役に立つかもしれないと思ったからです。
一人なら、今日やらなくても何も起きない
ぼくはこれまで、工場で使うデータベースや改善アプリを一人で作ってきました。一人で開発していると、今日やらなくても誰にも何も言われません。少し気になるところがあっても、そのまま置いておけます。
ところが、記事にして投稿すると決めると、「ここまではやらないと」と思います。書く内容を作るために、止まっていた実装を前へ進める。投稿するという予定が、ぼくの中の締切になりました。
誰かに進捗を確認されているわけではありません。それでも、次は何を話すかを考えると、途中で置いていた作業が目に入ります。投稿は他人から与えられた締切ではなく、自分で決めた約束に近いものです。
生産計画の仕組みも、その一つです。以前からほぼできていましたが、Googleスプレッドシートから切り替える最後の一歩を踏み出せずにいました。記事にするなら、実際に動かして現在地を確かめなければなりません。それがきっかけになり、思い切って切り替えました。
AIとの会話が、開発の壁打ちになった
記事は、ほとんど話すことから作っています。まず、こういうテーマで話したいとAIへ伝え、壁打ちをします。その結果をもとにChatGPTへインタビューしてもらうプロンプトを作り、通勤中の車内で質問に答えます。話した内容をAIで整えると、記事の土台ができます。
このインタビューは、記事作りだけで終わりません。「今はどんな状態ですか」「なぜそうしましたか」「まだやっていないことは何ですか」と聞かれると、自分の中で曖昧だった部分が見えてきます。「あ、それはまだやっていないな」と気づくことがあります。
AIから答えをもらったから開発が進んだ、という話ではありません。質問へ答えるために自分の考えを言葉にすると、頭の中が整理され、次にやることへ気づきます。一人で同じ方向から考え続けていたところへ、別の角度から質問が入る。そのことで、見える範囲が少し広がりました。
作ったものを自分だけで使っている間は、分かったつもりのままでも動かせます。しかし、人へ伝えるために順番をつけて話そうとすると、説明できない部分が残ります。その部分が、次に直す場所として見えるようになりました。
Macから指示すると、Node-REDとWebアプリの両方が変わる
ぼくの開発環境は、同じ社内ネットワークの中に分かれています。SynologyのNASではNode-REDとデータベースが動き、Linuxサーバーでは複数のWebアプリが動いています。開発で操作するのはMacです。
本当は一つのアプリにまとめた方がよかったのかもしれません。しかし実際には、従業員用、ぼく用、生産管理用のWebアプリとNode-REDがあり、同じデータベースを共有しています。どれか一つを少し変えると、連携する別の仕組みにも修正が必要になることがあります。
以前はNode-REDの画面を開き、自分でノードを触っていました。今はMacからAIへやりたいことを伝えると、NAS上にあるNode-REDのFunctionノードへコードを書き、必要ならLinux上のWebアプリにも小さな修正を入れてくれます。Node-REDのデプロイボタンは最後にぼく自身が押しますが、その手前のコードまでAIが変えます。
別々に作った仕組みのつながりを追い、必要な修正を両方へ入れる。AIがどうやってそこまで判断しているのか、ぼくにはまだ説明しきれません。しかし実際に連携が動くと、「ここまで開発できるのか」と毎回面白くなります。
作った後の微調整は、会社ごとに必要です。表示を足すだけではなく、使わない情報を削り、欲しい情報だけが目に入る画面へ近づける。小さなカスタマイズを重ねるほど、自社で迷わず使える道具になっていくと、ぼくは考えています。AIでその一手を入れやすくなり、投稿が次の一手を動かす締切になりました。
タブレットが割れた話から、スマートフォン案が出た
現場ではタブレットが落ちて、画面が割れた経験があります。その後はPCを使っていますが、何かしっくりきませんでした。このことをAIと話しているうちに、自分の頭が整理され、スマートフォンを使う案に気づきました。
そこからダッシュボードをスマートフォン向けに直しました。記事にはしていませんが、ほかにも画面を使いやすくする修正が進みました。記事を書くために話し始めたことが、記事の外にある開発まで動かしました。
生産計画、スマートフォン対応、ダッシュボードの修正。従業員全員から好評だったという意味ではありません。ぼくが進めていた複数のプロジェクトが、それぞれ少し前へ進みやすくなった。もともと進んでいたものが、投稿を始めてから少し加速したというのが、今の実感です。開発時間や改善効果を数字で比較した結果ではありません。
朝の開発へ、発信が組み込まれた
ぼくは朝3時から4時の間に目が覚めます。早ければ5時ごろ、遅くても6時前には会社へ着きます。通勤には20分から30分ほどかかるので、その間にChatGPTのインタビューへ答えます。
会社へ着いたら、8時の始業までデータベースを作ったり、工場を改善するアプリを開発したりします。8時から17時ごろまでは現場の仕事をしながら、作ったアプリの使われ方を見ます。17時から19時ごろまで残業する日は、その日の動きを見返します。
話す。作る。現場で見る。振り返る。この流れの中へ投稿が入りました。記事だけのために別の大きな時間を作るのではなく、通勤と朝の開発と現場での確認が、一つにつながるようになりました。
発信は、完成したものを外へ知らせる作業だと思っていました。今は、発信する過程そのものが開発の一部になっています。AIがコードを書き、投稿が次の一手を促す。発信を続ける中で、ぼくはやりたいことを実現できる環境そのものを、少しずつ手に入れていると感じています。